日本の牝系といえばローズバドやローズキングダムの「バラ一族」や、ダイワメジャー・ダイワスカーレット・ヴァーミリアンの「スカーレット一族」が有名ですが、1972年にアメリカから輸入された「ファンシミン」を祖とするファンシミン系も名牝系の一つとされています。
ファンシミンの直子は条件馬止まりでしたが、その中のファンシーダイナ・シャダイマインの産駒が活躍を見せ、ファンシミン系として広がりました。
ファンシミン系の特徴としては、長く良い脚を使うタイプが多く、代を重ねるとダートが強い産駒が出てくる傾向があるようです。そんなファンシミン系の馬をまとめました。
馬名 | デビュー年 | 獲得賞金(万円) | 主な勝ち鞍 | 馬名の意味 |
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ラインクラフト | 2004年 | 50,563 | 桜花賞 NHKマイルC | 冠名+力(ドイツ語) |
ローゼンカバリー | 1996年 | 49,450 | セントライト記念 AJCC 日経賞 目黒記念 | オペラ「薔薇の騎士」より |
ブロードマインド | 1991年 | 35,349 | 中山大障害(春) 中山大障害(秋) | 広い心? |
アドマイヤマックス | 2001年 | 35,244 | 高松宮記念 | 冠名+最高 |
トウケイヘイロー | 2011年 | 33,379 | 札幌記念 函館記念 鳴尾記念 ダービー卿CT | 冠名+父名(ゴールドヘイロー)の一部 |
ルヴァンスレーヴ | 2017年 | 29,144 | チャンピオンズカップ ジャパンダートダービー マイルCS南部杯 | 風立ちぬ(仏) |
ダイナフェアリー | 1986年 | 24,251 | 京成杯 牝馬東京タイムズ杯 エプソムカップ 新潟記念 オールカマー | 冠名+妖精 |
ソングオブウインド | 2006年 | 20,744 | 菊花賞 | 村上春樹の小説「風の歌を聴け」から |
ホクトスルタン | 2006年 | 19,794 | 目黒記念 | 北斗+君主 |
タヤスメドウ | 1997年 | 18,950 | 新潟大賞典 | 冠名+草原 |
ダイナシュート | 1984年 | 17,382 | 新潟3歳S 京成杯3歳S | 冠名+シュート |
ダイナマイン | 1983年 | 14,737 | 新潟記念 牝馬東京タイムズ杯 | 冠名+母名(シャダイマイン)より |
アイアンテーラー | 2016年 | 9,674 | クイーン賞 | 鉄+冠名 |
ドリームシグナル | 2007年 | 8,606 | シンザン記念 | 冠名+母名より連想。熱い走りの信号を伝えたい |
イブキラジョウモン | 1995年 | 7,526 | 中日スポーツ賞4歳S | 冠名+羅生門 |
ダイイチダンヒル | 2000年 | 7,200 | 若葉S(OP) | 冠名+ブランド? |
サマーサスピション | 1994年 | 5,706 | 青葉賞 | 杉山清貴&オメガドライブの「summer suspicion」より |
サマーベイブ | 1999年 | 3,342 | 赤松賞 | 不明 |
ダイナファンキー | 1987年 | 1,553 | 400万下 | 冠名+ファンキー |
ダイイチアピール | 1999年 | 830 | 未勝利戦 | 冠名+アピール |
チュウワウィザード | 2018年 | 現役 | チャンピオンズカップ JBCクラシック 川崎記念 平安S ダイオライト記念 名古屋グランプリ | 冠名+魔法使い |
薔薇一族ではないローゼンカバリー
ローゼンカバリーの意味は「薔薇の騎士」。これだけ読むとバラ一族と思ってしまいますが、祖母ファンシーダイナ・母ダイナフェアリーと続くファンシミン系です。
社台の勝負服と同じデザインである黄色と黒の派手な縦縞模様のメンコが特徴的でした。杉本清アナウンサーには良い意味で「不気味なメンコのローゼンカバリー」と言われていました。
重賞は勝つものの、G Iでは入着止まりであったことから「サンデーサイレンス×ノーザンテーストはG Iを勝てない」説の定着に一役買った馬でもありました。
武豊の若葉S直線一揆 ダイイチダンヒル
武豊騎手の印象に残る騎乗といえば数多くありますが、ダイイチダンヒルの2001年若葉Sもその1つです。
大レースではありませんが、4角で後方インの位置取りから直線で馬群を縫うように伸び、ビッグゴールドをキレイに差し切りました。
武豊騎手の馬群を捌く技術が際立つ名騎乗でした。
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